予約について
電話予約
11月から4月までは閉山していますが、4月20日の午後12時より恐山へ向かう道路が冬季通行止めより解除となり、それ以降は開山のための準備をするので、それ以降に直接電話(むつ市の観光協会の人よりの情報)
電話に出た女性の方に予約したい日を聞くと、その日は空いているので、人数、男女の内訳を教えてくださいと。伝えた後に、フルネームを伝えます。
その後、宿泊料についてと、チェックインについての説明を受けます。
宿泊料
大人15000円
小人7500円
あと、入山料として大人700円、小中学生200円別途かかります。(2024年8月時点)
税込みですか?と聞いたら、お寺なので税というのはないと。そら、そうかと納得。
チェックインについての注意事項
- チェックインは午後2時~午後4時(恐山の閉山時間は午後6時までですが、午後4時までがチェックイン時間なのでその時間までにはチェックインするようにと)
- 午後4時を過ぎるような場合は、電話連絡をすること。(前日に深浦町で宿泊するので、到着時間が心配だと伝えたので説明してくれました)
- ただし、夕食時間の午後6時に間に合わないようであれば、キャンセルになる。
いい感じで予約が出来ました
口コミでは、電話の対応が非常に悪いとか高飛車な感じとあったので、覚悟をして電話を掛けましたが、全然そんなことはなく気遣いもしてくれたし、質問に対しても丁寧に答えてくれてよかったです。
実際に宿泊して
エントランス
宿坊の中に入ると、左側にたくさんの靴を入れることが出来る黒い靴箱が置かれていました。靴箱の中にはスリッパが入っておりそれに履き替えます。
正面には木造の地蔵尊とお願い地蔵尊がありました。
チェックイン
チェックイン後宿帳を記帳し、宿泊料を支払い宿泊に際しての説明を受けます。

部屋カギをもらってから、2階にある部屋に向かいます。エレベーターはないので、トランクを持ち上げながら部屋に向かいまいた。
部屋
お部屋はメインの部屋(12畳くらい)と小さい部屋(4.5畳くらい)から成り立ちます。メインの部屋にはすでに布団が敷かれていました。
建物自体新しいため、部屋や洗面所やトイレも高級旅館のようで、浴衣、タオル、バスタオル、歯ブラシも揃っていました。
クーラーは簡易的なものだったため、比較的効きめは弱かったです。
スマホの電波は悪くつながりにくかったです。一番つながりやすいのはdocomoとのことでしたが、それでもロビーや休憩所でかろうじて通じるレベルとのことでした。
お部屋の中にこちらの住職代理である南直哉さんの著書が置かれていたので、スマホはいじらず読書をしたり境内散策をして過ごしましが、夫と子供たちはスマホが満足に操作できないため不満を漏らしていました。
温泉
宿泊者は宿坊内の大浴場(シャワーやシャンプー、コンディショナー、ボディソープ、脱衣場にドライヤーあり)と境内の温泉(湯舟のみ)に入ることが出来ます。
泉質は強酸性の含硫黄ーナトリウムー塩化物ー硫化塩泉で、なかなか癖強めの温泉で入浴後もしばらくポカポカしていました。
宿坊内の大浴場と宿坊近くにある花染の湯、山門近くにある古滝の湯に入りましたが、花染の湯が一番成分が濃そうな感じでとってもいいお湯でした。ただ、花染の湯は混浴なので恥ずかしい方は時間を見はからったりしながら入ったほうが良いと思いました。
食事
朝夕の食事は食堂で精進料理をいただきます。食堂の前の方にお茶と水が置かれているので、セルフでとりに行きます。ごはんもおかわりする場合はセルフで取りに行きます。


食事前には僧侶の説法があり、箸袋に書かれている一緒に五観の偈(ごかんのげ)を唱えてからいただきます。箸は夕食、朝食に使用してから持ち帰ることができます。

夕食は写真を見てもらってもわかるように、煮物やお蕎麦、天婦羅、デザートの果物もあり結構おなかがいっぱいになり、おいしくいただくことができました。
私は満足しましたが、夫と子供たちは精進料理だったためかなにか物足らないとのことでした。

朝食は左端の真ん中にあるキノコのお浸しが特においしかったです。また、味噌汁もカツオや煮干しで味をとっていないにもかかわらず昆布のお出汁でしょうか、おいしくいただくことができました。
境内散策
夜の境内散策
恐山の閉山は18時まで(10月のみ17時まで)なので、夜の散策は宿坊宿泊者のみの特権です。
境内内のお風呂に入るついでに夜の散歩をしてきました。
空が澄んでいて、人口の光もほぼないので星空が美しかったですし、ここに来るまでは恐山=心霊現象みたいな怖いイメージを持っていましたが、なんだか境内全体が清々しくすっきりとした印象でした。
朝の境内散策
朝は5時過ぎに起きて、チェックイン当日に周れなかったところを色々と周ってきました。
開門の午前6時までは宿泊者だけの特別な時間です。
6時過ぎから、ぞくぞくと参拝者がやってきてけっこう賑わってきました。
けっこう、高低差もある場所で汗もかいたので散策後の入浴がさっぱりして気持ちよかったです。
朝のお勤め
地蔵殿でのご祈祷
朝のお勤めは午前6時半より始まります。
宿泊者は一度、吉祥閣を出て長い渡り廊下を通って地蔵殿に行きます。
朝のご祈祷では、メインの僧侶が一人、あと二人僧侶がおられ太鼓を鳴らしながらお経が始まりました。
不謹慎とは思いますが、なかなかノリノリな感じでリズミカルでそこにお経も交わってとても迫力がありテンションが上がりました。
それぞれ宿坊予約者(グループの場合は代表者)の名前を読み上げてご祈祷していただけます。
ご祈祷が終わった後、宿泊者はこちらの本尊である延命地蔵菩薩を間近で拝ませていただくことが出来ます。
写真は撮れませんでしたが、真ん中に延命地蔵菩薩、その両隣にも真ん中の地蔵菩薩より小さめの地蔵菩薩がおられました。
さらに本尊の奥に進むと、ここを開基した慈覚大師の像と十一面観音菩薩の像がありました。
本堂を出て、渡り廊下にいく間にトイレがありましたが、そこには木彫りの男根像がたくさん祀られていました。
本殿での法要
渡り廊下を通って戻り、右側にある本殿へ向かい次は法要のご祈祷をしていただけます。
ご祈祷でも、名前を読み上げながら宿坊宿泊者の先祖のご供養をしていただき、それぞれご焼香もさせていただきました。
恐山についてのお話
法要終了後、僧侶のお話があり恐山の特徴などついてお話をしてくださったのでここに記そうと思います。
- 温泉 恐山には恐山温泉といういい温泉が湧いており、特に開山後、閉山前は寒いので入浴するとホットするとのことでした。
- なにもない 恐山内には硫化水素が漂っており、そのせいで電化製品は潰れてしまうため冷蔵庫やテレビなど置いてません。
- やたら遠い ほかの霊場と比べてかなり遠くて不便。
あと、恐山信仰について触れており、ここの信仰については恐山自体がこうしてほしいと伝えたものではなく、ここに来た人が亡くなった人を思って作り出した信仰とのことでした。
まとめ
今回、家族で泊まったのでそれぞれの思うところを記していこうと思います。
よかったところ
- 精進料理や朝のお勤めなど貴重な体験をすることができた。
- デジタルデトックスができ、読書や散歩などをしながら過ごすことができた。
- 宿泊することによって夜や早朝の境内散策を行うことができた。
- 名湯である恐山温泉をゆっくり堪能することができた。特に花染の湯は素晴らしかった。
よくなかったところ
- スマホが通じにくく、ゲームをしたり動画を観たりすることができなかった。
- 食事に肉や魚が出なかったので満足した感じになれなかった。
- クーラーがあまり効いておらず、暑かった。
- 眠たいのに朝のお勤めに行くのが苦痛だった。
結論
人によって好みが分かれるところだと思いました。
宿坊に泊まって特別な体験をしたいという人にはとても貴重な体験ができて満足すると思いますが、そうでない人にとっては、スマホも通じづらく、食事も精進料理なので食べた感じになれないと思いました。
ということで解決策として
- 興味のない人は宿泊しない
- Wi-Fiを持参する(スマホをいじりたいが、どうしても泊まらなければいけない人)
- 持ち込み食を用意しておく(肉魚を食べたいが、どうしても泊まらなければいけない人)
- 夜は早く寝て明日の朝に備える
- スマホ通じず、肉や魚が出ないことを納得したうえで宿泊する
以上
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